風呂釜の掃除・洗浄方法を知りたい! どうすればきれいになるの?
風呂釜とは、お風呂を沸かす装置のことです。浴槽のことではありません。30年ほど前までは浴槽の横にガス釜がついたバランス釜が主流でしたが、現在は給湯器によって浴槽にお湯を供給するタイプが一般的になりました。その中でも、追い焚き機能がついているものは、定期的に清掃が必要です。
そこで、今回は風呂釜の掃除・洗浄方法について解説しましょう。
この記事を読めば、風呂釜の掃除方法で悩むことはありません。風呂釜の掃除方法を知りたいという方は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.風呂釜はなぜ汚れるの?
風呂釜は、追い焚きする際に浴槽内のお湯を循環させて温めます。このお湯に含まれている皮脂や細菌が、風呂釜の汚れの正体です。入浴すればどうしてもお湯が汚れますので、追い焚きをするたびに風呂釜も汚れていくでしょう。ですから、追い焚きをしているご家庭では、定期的に風呂釜を掃除することが大切です。
また、少人数の家庭では、お風呂のお湯を沸かし直して数日間使うということもあるでしょう。しかし、お湯を沸かし直して使うと、レジオネラ菌が繁殖する可能性があります。レジオネラ菌が体内に入ると、高熱や咳・頭痛・筋肉痛などを伴うレジオネラ症を発生する可能性があるでしょう。その中でも、劇症であるレジオネラ肺炎を発症すると命にかかわることがあります。レジオネラ菌はお湯を循環させて使う公衆浴場や介護施設の浴場で発生しやすいのですが、家庭でも何日もお湯を変えなければ、発生する可能性があるでしょう。
2.風呂釜の掃除方法
この項では、風呂釜の掃除方法について解説します。ぜひ、参考にしてください。
2-1.専用の洗剤で掃除する方法
風呂釜を掃除する最も簡単な方法は、専用の洗剤で掃除する方法です。ホームセンターなどで、専用洗剤は簡単に手に入ります。風呂釜には、強制循環式(1つ穴)・自然循環式(2つ穴)がありますので、専用のものを使ってください。風呂釜の掃除は、1か月に1度程度行うとよいでしょう。
使い方は、1つ穴用が
- お湯を追い焚き配管の入り口から5cm以上上くらいまではっておきそこに専用の洗剤を溶かす。(残り湯でも可、ただし、入浴剤入りは不可)
- 専用の洗剤を入れた状態で2~3分追い焚きを行い、その後10分間放置し、排水を行う
- すすぎのためにもう一度水をためて追い焚きを5分ほど行い、排水する
2つ穴用の場合は、
- 40度前後のお湯をを追い焚き配管の上まではっておき、専用のポンプに入っている洗剤を、追い焚き配管の入り口に押し当てて送りこむ
- 1~2分追い焚きをする
- 浴槽内のお湯を抜き、シャワーなどでお湯を追い焚き配管内に送り込み、すすぐ
という使い方をしましょう。なお、専用洗剤がない場合は酵素系漂白剤でも大丈夫です。
2-2.フィルターも掃除しよう
現在、1つ穴の強制循環式の風呂釜は、吸い込み口にフィルターがかかっているものが大半です。1週間に一度はフィルターを外し、古い歯ブラシなどで汚れをかき落としましょう。これで、目詰まりを防げます。
2-3.汚れが溜まってきたなと思ったら
専用の洗剤で掃除をしても、
- 追い焚きをするとお湯が臭う
- 追い焚きをすると汚れがお湯に浮いてくる
- 専用の洗剤を利用したら、黒い汚れがいっぱい出てきた
という場合は、風呂釜を洗ってくれる清掃業者に依頼しましょう。1時間~半日程度で、風呂釜の内部まできれいにしてくれます。代金は1万円~2万円代です。インターネットを検索すれば、業者はすぐに見つかるでしょう。常に風呂釜をきれいに保つには、1年に1度は業者に清掃を依頼するのがおすすめです。
2-4.注意点
最近の風呂釜の中には、自動洗浄機能がついているものもあります。しかし、これは内部を水洗いしたり、追い焚きのために循環したお湯を完全に排水するだけの機能です。風呂釜の汚れは皮脂などの油汚れが多いので、水洗いでは完璧にきれいにすることはできません。自動洗浄機能がある場合は、2か月に1度程度専用の洗剤を使って掃除をしましょう。
3.風呂釜を汚しにくい使用法について
この項では、風呂釜を汚しにくい使用法について解説します。ぜひ、参考にしてください。
3-1.風呂釜を可能な限り汚さない方法
風呂釜をできる限り汚さないようにするには、追い焚きの回数を少なくすることです。追い焚きの回数が少なければ、それだけ皮脂などの汚れはつきにくいでしょう。できるだけ家族で同じ時間帯にお風呂に入るようにしてみましょう。
また、湯船のつかるまえに体をよく洗っておいてもよいですね。
3-2.入浴剤を使う場合の注意点
現在は、いろいろな入浴剤が販売されています。その中でも、とろみがつくタイプの入浴剤を使用中に追い焚きを行うと、とろみのついた水を循環させることになるため、配管を詰まらせてしまう可能性があり、注意が必要です。使用前に注意書きをよく読んで追い焚きをしないようにしましょう。
また、米ぬかや果物の皮などを入浴剤代わりにすることもできますが、これらをそのまま湯船に入れてしまうと、カスが追い焚き配管を詰まらせてしまうこともあります。ですから、自然の素材を入浴剤に使う場合は、ガーゼの袋などに入れてカスがお湯の中を漂わないように注意しましょう。
4.風呂釜の洗浄に対するよくある質問
Q.風呂釜の洗浄に使用してはいけない洗剤などはありますか?
A.塩素系の漂白剤は、追い焚き配管をいためる可能性があるので使わないようにしましょう。
Q.風呂釜の洗浄は、通常の中性洗剤ではできませんか?
A.専用の洗剤を使ったほうが汚れがよく落ちますので、そちらを利用しましょう。
Q.バランス釜の場合も、風呂釜の洗浄は必要ですか?
A.はい。2つ穴用の専用洗剤を使用して洗浄しましょう。
Q.風呂釜の洗浄はどのくらいの時間がかかるのですか?
A.おおよそ、1時間~2時間程度みればよいでしょう。時間に余裕をもって行うといいですね。
Q.風呂釜の洗浄は、必ず月一で行わなければならないのでしょうか?
A.月一は目安ですが、3か月に1度は行ったほうがよいですね。毎月日を決めて掃除をする方法もあります。
おわりに
今回は風呂釜掃除の大切さやその方法を解説しました。お風呂掃除は毎日行うという人でも、風呂釜の掃除まで気が回らないという人も多いでしょう。風呂釜の掃除は一見すると面倒くさそうに思えますが、慣れてしまえば浴槽の掃除と同じくらいの要領でできるようになります。風呂釜は目には見えませんが、臭いなどで汚れに気が付くことができるでしょう。しかし、水が臭うようになるということは、かなり風呂釜が汚れている証拠です。できれば、できるだけ早く1か月~2か月に1度、風呂釜を掃除する習慣をつけるとよいでしょう。