ガスコンロの取り替え方法を解説! 買い替え時期なども覚えておこう
ガスコンロの取り替え方法は、ビルトイン型と据え置き型でやり方が異なります。また、ガスコンロは、寿命が近づくとさまざまな症状が出るため、よくあるトラブルについても理解しておくといいでしょう。取り替え後に、古いガスコンロを処分する方法も併せて覚えておいてください。
今回は、ガスコンロの交換についてご紹介します。
この記事を読むことで、ガスコンロの取り替え方法についてよく分かります。買い替えや処分を検討している方は必見です。
1.ガスコンロの取り替えについて
まず、ガスコンロの寿命や交換を考えるべき状態などを見ていきましょう。
1-1.ガスコンロの種類
ガスコンロには、ビルトイン型と据え置き型があります。ビルトイン型はシステムキッチンに埋め込まれているタイプで、据え置き型はコンロ台に設置するタイプです。ビルトイン型は最近人気が上昇しており、3口タイプもあります。ただし、値段は据え置き型より高額です。据え置き型は自分で交換できますが、ビルトイン型は有資格者がいる販売店などに依頼して取り替える必要があります。
1-2.ガスコンロの寿命について
ガスコンロの寿命は、10〜15年が目安です。平均寿命より長く使える場合もあります。しかし、購入時より10年で部品保有期間が終わり、10年を過ぎると修理対応が難しくなるため、買い替えを考える時期でしょう。
1-3.取り替えるべき状態
何らかのトラブルが発生している場合、交換時期を迎えていると考えられます。ガスコンロは安全性が最も重要ですから、トラブルがあるまま使い続けるのは危険です。速やかに取り替えを検討しましょう。ただし、購入から日が浅く保証期間内である場合は、無償での修理が可能です。メーカーに問い合わせてください。
1-4.よくある故障・チェックリスト
ガスコンロが寿命を迎える前は、以下のような故障が起こります。
- 点火しない・点火しにくい
- すぐ消えてしまう(立ち消え)
- 火力を変えられない
- 炎の状態がおかしい(赤または濃いオレンジ)
- ガス臭がする
- 異音がする
ガスコンロの異常は、ガス漏れや不完全燃焼につながる恐れがあります。放置せずに、早めに点検を受けるようにしましょう。
1-5.安全機能が付いていないもの
以前流通していたガスコンロは、安全装置が付いていないものがありました。安全装置とは、「調理油過熱防止装置」と「立ち消え安全装置」です。2008年以降に製造されたものは、「ガス事業法」と「液化石油ガスの保安確保および取り引きの適正化に関する法律」に基づいて安全装置が取り付けられています。メーカー独自に温度を感知する安全センサーを取り付けている場合もあるのです。古いものは安全が確保されていないため、取り替えたほうがいいでしょう。
2.ガスコンロの取り替え方法
ガスコンロの取り替えについて、自分でやる方法と業者に依頼する方法をご紹介します。
2-1.自分で取り替える方法
据え置き型は自分で取り替えることができるため、ガスコンロの購入費用だけで済むのがメリットです。ガスコンロは、サイズをよく確認してから購入しましょう。交換にかかる時間は15分程度で、さほど手間がかかりません。デメリットは、古いガスコンロの処分まで自分でやらなければならないことです。据え置き型の取り替えは、ガスの元栓を閉めていることを確認してから始めてください。まず、既存のガスコンロを撤去します。新しいガスコンロを設置し、ガスホースの長さを調整してつないでから、ガスホースの付け根をバンドでしっかり固定しましょう。元栓・ガスコンロ本体・ガスホースがきちんとつながっていれば、作業は終わりです。
2-2.業者へ依頼する方法
ビルトイン型の取り外しと取り付けは、有資格者による作業が必要になります。なぜなら、ガス管の接続や設置におけるガス漏れをチェックできるのは、有資格者だけだからです。有資格者がいるのは、ガスコンロを取り扱う販売店やガス会社が指定する業者に限られます。販売店や業者に取り替え作業を依頼してください。プロに依頼するメリットは、安全に交換作業を終えられることと、古いガスコンロの処分まで依頼できることです。デメリットは、ビルトイン型の購入代金以外に、設置費用などの負担があることでしょう。取り替えにかかる費用には、設置工事費や出張料金などが含まれます。業者によって価格差があるため、見積もりでよく確認することが大切です。販売店や業者のホームページなどから見積もりを依頼してください。
3.ガスコンロの選び方
ガスコンロを選ぶときのポイントをまとめました。買い替え時の参考にしてください。
3-1.ガスの種類を確認する
ガスには、都市ガスとプロパンガスがあります。適合するガスの種類を選ばなければ、適切に使うことができません。種類の違うものを設置した場合、火災の危険性があるので注意してください。ガスコンロの表示を確認しましょう。型番に「LP」とあればプロパンガス、「12A」もしくは「13A」と記載があれば都市ガスです。
3-2.火力の配置にも注意
設置場所によって、バーナーの強火力がある位置が変わります。なぜなら、壁側に強火力がある場合、火災の恐れがあるからです。多くのガスコンロでは、右側と左側のどちらも製造されています。安全に使うためにも、住環境に適したものを選んでください。
3-3.適合するサイズを購入すること
据え置き型の場合、コンロ台の幅に合うサイズを選んでください。標準サイズは60cm、小さいものだと56cmがあります。コンロ台の幅が60cmよりも狭い場合は、56cmのタイプを選びましょう。ビルトイン型の場合、60cmと75cmのタイプがあります。2口または3口のバーナーがついているので、ニーズに合わせて選んでください。ビルトインタイプは埋め込むため、サイズがきちんと合うものしか選ぶことができません。
4.ガスコンロの処分について
取り替えを終えたら、古いガスコンロの処分も考えなければなりません。リサイクルについても覚えておきましょう。
4-1.処分方法
4-1-1.据え置き型は粗大ゴミとして捨てられる
据え置き型の場合、粗大ゴミとして自治体の回収を利用できます。依頼方法は、自治体の粗大ゴミ受付センターに電話かインターネットで申請し、品目と数量を伝えるだけです。指定回収日までに粗大ゴミ処理券を購入し、ガスコンロに貼り付けて出したら、回収してもらえます。回収日時は守ってください。自治体の粗大ゴミは、処分費用の安さが魅力です。地域差はありますが、ガスコンロ1台で300〜500円という自治体が多いでしょう。ただし、ガスコンロの取り外しや運搬は自分で行ってください。
4-1-2.不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者では、家具や家電などの引き取りをしており、ガスコンロの回収も可能です。訪問回収をしてくれるため、運搬や取り外しの手間がかかりません。利便性を考えるなら、不用品回収業者がいいでしょう。しかし、回収費用が高めなのがデメリットです。ガスコンロ1台あたり数千円ほど出張費用を取る場合もあります。
4-2.ガスコンロのリサイクル
4-2-1.リサイクルできるもの
リサイクル可能なガスコンロは、正常な動作ができること・清潔感があるもの(傷や汚れがない)・製造から5年以内の新しいものなどに限定されます。不具合があるものは事故のリスクもあり、再販できないため、リサイクル対象とはなりません。
4-2-2.リサイクルできるところ・買い取りについて
ガスコンロは、リサイクルショップや不用品回収業者に依頼をして、買い取ってもらうことでリサイクルができます。業者の査定を受け、金額に合意したら、買取契約が成立です。
4-3.ガスコンロをリサイクルするときの注意点
ガスコンロは調理に使うため、油汚れや焦げ付きが残りやすいものです。買取査定では細かな部分までチェックされます。比較的新しいものでも、状態が悪ければ買取できません。リサイクルを依頼する前に、簡単な掃除をしておきましょう。
5.ガスコンロの取り替えでよくある質問
ガスコンロの取り替えに関する質問を集めました。参考にしてください。
Q.ビルトイン型の取り替え工事にかかる時間は?
A.ビルトイン型は構造が複雑なため、工事に時間がかかります。2〜3時間は見ておきましょう。
Q.据え置き型からビルトイン型に取り替えることはできるのか?
A.据え置き型を使っていたコンロ台のままでは、ビルトイン型を設置することはできません。据え置き型からビルトイン型に交換するためには、ビルトイン型専用のコンロ台に変える必要があります。
Q.取り替え工事の見積もりを出してもらうときに注意すべきことは?
A.ビルトイン型の購入費用に、工事費用が含まれているかを確認しましょう。パック料金になっているほうが費用を抑えることができます。また、古いガスコンロの処分も依頼できるかを確認してください。
Q.取り替え工事の業者を選ぶときのポイントは?
A.アフターフォローがしっかりしている業者が安心です。工事後のトラブルがあっても、すぐに対応してもらえます。保証期間もあらかじめ確認しておきましょう。
Q.据え置き型のガスコンロを新規購入したら、ガスホースもついてくるのか?
A.ガスホースは、ガスコンロの購入時に付属されていることが多いでしょう。しかし、商品によっては、別途用意する必要があります。購入時によく確認してください。
まとめ
いかがでしたか? ガスコンロの平均寿命は、10〜15年が目安です。故障が多くなってきたと思ったら、無理に使い続けず、取り替えるようにしましょう。また、2008年以前に製造されたものは、安全装置が付いていません。事故などのリスクも考え、早めに交換したほうがいいでしょう。据え置き型とビルトイン型では、取り替え方法が異なります。据え置き型は自分で取り替えることができますが、ビルトイン型は有資格者による工事が必要です。業者に依頼するときは、アフターフォローがしっかりしていることを確認してください。